MADムービー物語

MADムービーって?
MADの制作方法
MAD制作記録
MADデータ

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MADムービーって?

多分、健全なネットライフを送っている方は、?な単語だと思います。
恐らくは一生涯目にする事も無いでしょう。
ちょっと前ですが、MADムービーと言うモノが、もてはやされた時代がありました。
そうです、アンダーグラウンドが急速に勢力を伸ばしたあの時代です。
KANONが有名になり、アキバがKANON一色に染まりかけたあの時代です。

MADムービーという言葉の由来をボクは知りません。
色々な説が有るみたいですが、とにかく略語では無いようです。
そのMADムービーというのは、そうですね、
ゲームの体験版デモムービーの様なモノを連想して頂ければ良いかもしれません。
但し、デモムービーとは比べモノにならないくらい、作品としてのクォリティーは高いです。
原題にしているのはもちろん、既存の発売されているゲームです。
特にkeyから発売された『KANON』や『AIR』、
タクティクスから発売された『ONE』を題材に利用したモノが目立ちましたね。

そのゲームソフトから画像やムービーを抜き出して、
再構築したのがMADムービーというモノでした。
MADムービーの今ひとつの特徴が、既存の音楽を採用していたという所です。
B’Zやら浜崎あゆみやら、有名所多かったですね。
で、そうした曲を背景に特定の志向に基づいた物語を演出させて行くのが、
MADの1つの魅力でもありました。
これはそのゲームで遊んだ方なら、非常に楽しめる動画だったんですね。

もちろん問題も有ります。
1 著作権法違反
文句無く著作権の侵害です。個人で楽しむまでは良いんですが、
これらはネットで配布されてましたからね。
ただし、しばらくは黙認されていました。
そうです、MP3やらMIDIに金取るという貧乏くさい事を音楽協会が言うまでは。

2 サーバーの負荷
・・・・・・。自鯖ならいざ知らず、こうしたモノの多くはレンタルサーバーなんですよね。
しかも違法品ですから、公然とは配布できかねる側面が有りました。
そこで垢取りツール等を利用したりして、鯖を確保するんですが、
一度に何十人もの人がアクセスしてダウンロードしたらたまりません。
負荷かかりまくりです。
そんな理由から、サーバー上から消去されやすいモノでした。

3 同人の狭間
形的には立派な同人創作物なのですが、
所謂、メーカーが認定している二次著作物ではない・・・・
制作者サイドの気分の問題(制作に手間がかかる割に認められない)が有りました。

こうした諸問題を背景に一時期は
沢山のMAD職人集団(個人制作は稀、多くはサークルを結成し作品を生みだしていた)が存在した
このMADの世界も徐々に衰退していきます。

最近のMADとか・・・・・

それでも作り続ける職人さんはいますし、新たに参入する職人さんもいらっしゃいます。
最近の傾向が、著作権非加盟の曲を採用し(或いは自作)、
色々うるさくないメーカー(黙認していてくれる会社はまだある)のゲームから画像を抜き出し、
或いは画像すら自作し(こうなれば立派な二次著作)、これらを用いてMADを作成している様です。


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MADの制作方法

さて、これらMADはどの様にして制作されているのでしょうか?
まず、準備するモノがあります。
そうです、ネタとなる画像データです。
作成にあたり、全体的な流れを決めたら、元となる画像データを用意する必要があります。
画像データはもちろん、自分で書く、或いは絵の上手い知人に書いて貰う、
と言うのがもっとも理想的です。
なぜならこの方法ですと、間違いなく二次著作の範囲として堂々と公開できますし、
1つの同人作品として、世間にも認めて貰いやすくなるからです。
しかし、そう良く条件が揃う人も少ないでしょう。
そこで良く取られる手が、ゲームCDやインストールデータから画像を入手するという方法です。
もちろんこの方法ですと、【個人的に楽しむ目的】以外には利用できません。
ですから、二次著作として認めて貰えませんし、
堂々と公開もできませんし、世間もなかなか認めては貰えないかもしれません。
画像データの抜き出しには一般的には【Susie】というソフトを利用します。
そのSusieですが、元々は画像ビュワーとして開発されたモノなのですが、
各種プラグインを追加する事により、様々なファイル形式の画像を読み込み、
それをJPEGやBMP形式のファイルにコンバートできるという、
ほぼ万能画像書き出しツールに変身します。

Susie及びプラグインの具体的な使用方法はここではふれません。
googleでsusieと打てば、公式サイトに行けるハズです。
そこを基点にして情報を各自、集めて下さい。


さて、これで最初に必要な材料は揃いました。

後は音楽ファイルですね。
音楽ファイルももちろん自分で作曲し作成したモノが一番良いですね。
自分で作成したデータを使い、作成する分には、
立派な同人作品と認められますからね。
どうしても作成したモノを公開したい場合は、この方法をお奨めします。

さて、別に公開を目的とはしないけど、完成度の高いモノにしたい、
或いは、条件が・・・・揃わない、という人は、
音楽CDなどから自分のお気に入りの曲を借りましょう。
音楽CDから曲データを取り出す際は、MP3等よりも、
wav形式のファイルとしてデジタル録音させたモノの方がよいです。
音質がかなり違いますからね。
録音のためのツールはフリーウェアで沢山存在しますから、
自分の好みにあったモノを探すと良いでしょう。

これで、画像データと音データを組み合わせれば、MADは完成します。
組み合わせるツールもフリーウェアで存在しますので、
簡単に作りたい人はこれで完成、となります。

が・・・・・
折角、作るのですから、手の込んだ作品にしてみたいというのが人情というもの。
ここで、幾つかのツールが必要になります。
ここで紹介するツールはいずれも高価です。
初任給のボーナスの半分を使うつもりで入手するしか無いです。
もちろん、似た機能を持つツールも存在します。

もっとも必要なモノがアドビ社が出している【Adobe Premire】というソフトです。
これは動画制作編集ソフトとしてはほぼ最高峰に位置するソフトだと思います。
もう一つ、MatchMoverというツールも有りますが、
こっちは素人離れし過ぎているので、論外ですから・・・・・・・・・
まだ、Premireの方が一般的だと思います。
Verが最新のモノでなければ・・・中古でも入手可能かもしれませんし、
新品でも型落ち品として安売りしている時も有ります。
運が良ければ、そうしたモノに出会えるでしょう。
或いはPremireLEを入手するのも手ですが、価格以上に機能差は歴然ですので・・・
おとなしくボーナス払いでその時の最新版をゲットした方が結果が良いかもしれません。

次に必要なのがエフェクトソフトです。
やはりアドビ社のAdobe AfterEffectsという高性能高機能のソフトが存在します。
これが有れば多分、好きなエフェクトを自在に操れる様になるでしょう。
そういえばソフ●ッ●で型落ち品安売りしてました(笑
それでも高価なんだけど・・・
ただ、これに似た機能のモノはフリーウェアでも幾つか存在しますね。
複数を組み合わせて使用し、後は技術で補えば、
負けないレベルのエフェクトを与えられるハズです(苦笑

そして画像編集ツールです。
アドビの写真屋さんでも良いんですが、
フリーのピクシアでも良いかもしれません。
切り抜きと簡単な加工が出来て、画像圧縮時に、汚くなりすぎなければ・・・

こうして部品を作成し、プレミアー上で編集していけば・・・・
MADムービーは完成します。
後は、完全に自前(著作権許可データ含む)データであれば、公開するもよし、
そうでないデータにしても、個人鑑賞で楽しむもよし。

とにかくも、完成までには非常に手が掛かります。
曲と絵の時間が微妙にズレたり・・・・補正したり・・・・・

【根気】が一番大事なツールかもしれません。

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